社内メールを送る際に、「殿」という敬称について気になっていませんか?
例えば、下記のようにどんな使い方をすればよいのか、迷っている状況。
- 目上の人にも「殿」は使ってもいいのかな…
- 役職がある上司の場合だとどうなんだろう…
- 目上の女性に「殿」を使うのはアリなのかな…
もしもあなたがこのような疑問を抱えているのであれば、本記事で解消していきましょう!
社内メールで「殿」を目上の人に対して使うのは、失礼なのでしょうか?
そこで今回お伝えする内容が・・・
殿の使い方のマナー
私は過去に、「部長鈴木殿」という宛名で書かれたメールを見たことがあったんですね。
「この使い方っていいのかな?」とふと疑問が^^;
「部長鈴木殿」のような使い方は正しいのでしょうか?
答えはOK!
どうしてなのかをお伝えしていきますね。
こんな疑問を通して、「殿」の使い方に焦点を当てて記事を書いてみることにしました!
今回は社内メールを例に挙げて、恥ずかしい思いをしないために知っておくべき宛名のマナーをご紹介していきます!
目次
殿は目上の人に使うと失礼?問題ない?
「殿」という宛名は、目上の人に使って失礼にあたるでしょうか?
答えは・・・
失礼にあたらない
目上の方や役職者に使用しても、問題はありません。
例えば、
- 営業部 〇〇殿
- 部長 〇〇殿
というように使用してOK。
ただし、これは社内メールで使う場合のルールです。
目上の人に対して「殿」を使うのは、失礼に当たる場合があります。
年賀状やお礼状、暑中見舞いなど私用の手紙では「殿」ではなく、「様」が正しいマナーです。
また、社外メールで「殿」を使うのはNG。
「〇〇株式会社 〇〇殿」のように使ってしまうと、「マナーを知らない人」と思われてしまうので、ご注意くださいね!
社内メールの場合には、目上の人に「殿」を使っても問題ないことを頭に入れておきましょう^^
実際に「殿」を使う場合は、どのように使うのかについて、把握しておきたいですよね。
次の見出しで、いくつかの例を挙げてご紹介していきます!
殿はどんな使い方をするの?
「殿」の使い方の例をご紹介しますね。
OKパターン・NGパターン・人によって解釈が異なるパターンで見ていきましょう。
・ 〇〇殿
・ 課長 〇〇殿
・ 総務部部長 〇〇殿
・ 各位殿
・ 〇〇課長殿
OKパターンの「〇〇殿」や「課長〇〇殿」のように、「名前+殿」もしくは「役職+名前+殿」で使うことは問題ありません!
NGパターンの「各位(かくい)」は、皆様一人一人という意味の敬称です。
「殿」も敬称の役割を担うため、「各位殿」を使うと、二重敬称になってしまうためNGです。
ちなみに、人によって解釈が異なるのが「〇〇課長殿」や「〇〇社長殿」のような使い方。
OKという人もいますが、「役職+殿」で二重敬称だからNGという人もいるので、避けたほうがよいでしょう。
「殿」という敬称は、男性に用いるイメージが強いですよね。
女性に使用することは、マナー的に問題があるのでしょうか?
次の見出しでお伝えしていきますね。
女性に殿を使うのは失礼?
女性の場合、宛名に「殿」を付けるのは失礼なのでしょうか?
その答えは・・
失礼ではない
「殿」は男女問わず使用できるため、女性に使用して失礼ということはありません。
現在では女性の社会進出がめざましいので、女性の役職者も数多くいます。
「殿」は「殿方」など、男性を表す言葉にも使用されているので、何となく男性のイメージが強いですよね。
「女性だと変だ!」という考えを持つ方が多いですが、社内メールの宛名で使うことは問題ないです。
女性だからといって、「殿」から「姫」にはなりませんのでご注意を(笑)
ここまで「殿」の使い方について、例を挙げてご紹介してきました。
現実的には「殿」よりも「様」を見ることの方が、多いのではないでしょうか?
次は「殿」と「様」の使い分けについてご紹介しますね。
殿よりも様を使った方が無難
目上の人に対して、「殿と様のどちらを使うべきだろう…」という場合があるかもしれません。
そんな場合には、ぜひ「様」を使うようにしましょう!
目上の人に「殿」を使うのは、マナー違反ではありません。
ただし、使い方が結構難しいんですね^^;
「殿」という敬称は、目上から目下に使うものだという認識が根強く残っています。
「殿」を目上に使うのが間違いだというのは、私用の手紙の場合に限りNGという大事な部分が欠落して、認識されているためなのです。
そのため、人によっては目上に「殿」を使うのは、失礼だという場合もあります。
社内ルールによっても、OKだったりNGだったりするので、中途半端に使わない方がよいでしょう!
自分では正しいビジネスマナーだと知っていても、目上の方が間違った認識を持っていると、「失礼な奴だ」と誤解されることにもなりかねません。
そうならないために、「殿」ではなく「様」を使えば、この問題は解決します!
「様」を使う時にもいくつかのマナーがあるので、ポイントを押さえておきましょう。
そこで、把握すべき2つのポイントについて解説しますね。
ポイント①:「様」は個人名のあとにつける
会社の場合、部署名や役職名が必要な場合があります。
その場合は、「部署(※)+役職(※)+個人名+様」の順序を守りましょう。(※記載の必要がなければ省略)
例えば、総務部の〇〇部長にメールを送りたい場合には、
・ 総務部 部長 〇〇様
というのが正しい使い方。
・ 総務部 〇〇部長様
この場合だと、役職名である「部長」と「様」の双方が敬称にあたり、二重敬称になってしまいますので、マナー的にNGです。
ポイント②:連名の場合は一人一人に「様」を付ける
複数人に連名で送る場合には一人ずつ「様」を付ける
のがマナー。
一人だけ代表して「様」を付ければいいと思っている場合は、要注意です!
例を挙げてご紹介しますね。
例えば、「佐藤二郎さん」と「例文花子さん」の2人にメールを送りたいとします。
その場合に、
・ 佐藤一郎 例文花子様
という使い方はNG。
・ 佐藤一郎様 例文花子様
と一人一人に「様」を付けるのが正しいマナーです。
「様」はオールマイティーに使用できる敬称。
口語でも使用できるものなので、非常に馴染みがありますよね。
「様」という敬称を付けて怒る人は、基本的にいないでしょう。
「殿」か「様」・・・悩んだら「様」を使うのが無難なので、「様」を使うことをオススメしますよ^^
まとめ
殿を使う場合のポイントについて、振り返っておきましょう。
◎ 目上の人に使ってもOK
◎ 女性に使ってもOK
殿は本来、メールの宛名で目上の人にも問題なく使える敬称です。
ただし、「殿」は目上の人から目下の人に使うものだと認識をしている人もいます。
各会社には、それぞれの社風があるので、会社のルールに従って、使うか使わないかを判断するのがよいでしょう!
無理に自分の意見を押し通して、周りの反感を買ってしまうのはよくないですからね^^;
「殿」の使い方で迷っているのであれば、「様」を使うのがオススメ。
現代は「殿」が徐々に使われなくなってきており、「様」が主流となっています。
そのため、「様」が万人に受け入れられる敬称と認識しておきましょう^^
「殿」・「様」どちらを使うにせよ、社風に合わせた敬称を使用するように心がけてみてくださいね!